Monolith から Microservices への移行:AWS でのシームレスな移行パターン
はじめに
Monolith から Microservices へのパターンについて Monolith to Microservices: Evolutionary Patterns to Transform Your Monolith に記載されている内容を紹介します。この本では、Monolith と Microservices のメリットとデメリットを比較しつつ、Microservices がすべての課題に対する万能な解決策 (銀の弾丸) ではないことを説明しています。
この投稿では、この本で議論されているいくつかのパターンを AWS 上でどのように実装するかについて説明します。
Strangler Fig Application
Strangler Fig Applicationパターンは、既存アプリケーションに大きな変更を加えることなく、機能を段階的に Microservices に移行することを可能にします。
Monolith 全体を一度に書き直すのではなく、既存のシステムを囲むように新しい Microservices を徐々に作成していきます。時間が経つにつれて、これらのサービスが Monolith の責務を引き継ぎ、最終的に Monolith を廃止できるようになります。
AWS ALB を使用した Strangler Fig の実装
Application Load Balancer (ALB) を使用して、リクエストを Monolith または新しい Microservices にルーティングできます。ALB の パスベースのルーティング (path-based routing) 機能を利用します。
SQS を使用した Strangler Fig の実装
メッセージ処理アプリケーションの場合、AWS Lambda を使用してメッセージ内容を分析し、それを SQS を通じて Monolith または Microservices のどちらで処理するかを選択できます。
Parallel Run
Parallel Run パターンを使用すると、Monolith と Microservices の両方を同時に呼び出し、その結果を個別に保存することができます。
このアプローチは、高リスクな移行や主要なシステム変更に特に有用で、最終移行の前に出力を比較する安全策を提供します。
Change Data Capture (CDC)
Change Data Capture (CDC) パターンはもう一つの移行戦略ですが、重要な課題を伴います。本の著者が次のように指摘しているように:
In general, I try to keep the use of this pattern to a minimum because of the challenges around some of the implementations of this pattern.
AWS は、Database Migration Service (DMS) および DynamoDB Streams を介して CDC パターンをサポートしています。
このパターンにより、ソースデータベースでのデータ変更をリアクティブに処理できるため、移行中のデータ同期に最適です。
まとめ
AWS で Monolith アーキテクチャから Microservices への移行には、慎重な計画と適切な戦略が必要です。Strangler Fig Application, Parallel Run, Change Data Capture といったパターンは、リスクを軽減しながら効果的に移行するためのロードマップを提供します。
各パターンの強みと制限を理解することで、アプリケーションのニーズに合ったより良いアーキテクチャ上の判断が可能になります。
Happy Coding! 🚀